Posts categorized "Voigtländer Ultron 35mm f1.7 ASPH."

November 02, 2015

写真日乗2015/10/28~ESOTERIC K-05X を購入~

L1009535ver3

撮影:2015/10/26 於:東京ミッドタウン
Leica M Monochrome Ultron 35mm f1.7 VM

ESOTERICというオーディオのブランドをご存知だろうか。もとはTEACという老舗のメーカーの高級オーディオブランド名である。そのSACDプレーヤーを本日購入した。型番はK-05X、同ブランドでは、このうえに01Xと03Xが出ているので、ピュアオーディの世界で中価格帯のものだ。といっても、税別の小売希望価格が58万円であるから、ずいぶん悩んだ。
いま使っているTEACのVRDS25Xという機種は90年代の終わりに登場したもので、税抜の価格で18万円だった。その3倍以上であるから、ずいぶん高級路線に転換したといわれかねない。
しかし、当時の18万円のオーディオ機器を買い替えるのに、いま同価格帯のものを選ぶと後悔する。音質的に物足りないのがその最大の理由だが、それはオーディオ市場が大幅に縮小してしまったために起きていることである。数が出ないピュアオーディオの機器開発費の回収などを考えると、このくらいの価格は仕方ないと感じてしまう。
ところで、このモデルの特徴は、ピックアップのベースにVRDSを使用しているため、堅牢で正確であることに加えて、新しいDACを積んでいることである。いわゆるハイレゾ音楽をPCを入り口として聴こうとする場合、USBでDACに接続することが多いが、このモデルは、USB接続でDSDでは、2.8、5.6、11.2MHzを、またPCMでは 384kHz/32bitに対応できるという。
音源は昔に比べれば高音質のものが増えたが、そもそも演奏が良くないハイレゾも多く、それをメインにするつもりはないが、将来一気にPCからの再生が主流になってきても、このくらいのDACのスペックなら、新たにDAC単体を買わなくとも対応できそうだ。
実際の音はというと、昔の硬い冷たい音色がなりを潜め、ずいぶんとふくよかになった印象が、オーディオ店での視聴で強かった。オーケストラ曲も奥行きのあるふわっとハーモニーが浮かび上がる感じで、好印象だった。もちろんLUXMANやMARANTZなどの他メーカーの同価格帯のものも聴いたが、きめの細やかな表現は群を抜いており、これならば自分の好みの音質に変えるのもそれほど難しくないと感じた。
定年退職も1年半後に迫ってきているが、前の機器を17年使ったことを考えると、買い替えはこれが最後のチャンスなのかもしれないと、清水の舞台から飛び降りる覚悟で購入を決めた次第である。
しばらくエージングに我慢が必要だが、半日単位で、ディスク・リピートで流しておけば、そこそこの音質で聴ける日も近いと思う。わが家に大量にあってこれまでSACDフォーマット(CDとのハイブリッド盤)で聴くことができなかったディスクを聴き直してみたい。

November 01, 2015

写真日乗2015/10/26~東京五輪の成功のために~

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撮影:2015/10/26 於:東京ミッドタウン
Leica M Monochrome Ultron 35mm f1.7 VM

先々週から企業まわりをしているが、ここに本社を構える企業は、体操や水泳、フェンシングを始め13のスポーツに取り組む選手や競技団体を支援している。今週は、体操の世界選手権や水泳のワールドカップが開催されるが、そうした大会への遠征費やトレーニング、食事、マッサージなどのコンディショニングなどにかかる費用は、一人年間5百万円から1千万円と言われている。それを活躍に応じて支援するのが、その企業のやり方である。
五輪のスポンサーシップの構造はIOC管理のワールドワイドオリンピックパートナーを頂点とし、その下に各国・地域のオリンピック委員会(日本でいえばJOC)のスポンサーや大会組織委員会のスポンサーが位置付けられる。ロゴや呼称などが私用できるので、五輪そのものを支援していることをスポンサー企業が世間に示すことができるのだが、それには多額の協賛金の拠出が求められる。
しかしまだ東京2020のロゴはできていない。金は払ったが商品が手に入らないという状況にスポンサー企業は苛立っている。そこへいくと、有力選手や競技団体への支援は、リオ五輪前年となって、出場権獲得というかたちで、目に見えるかたちでPRできる。先日、女子バスケットボールが早々と五輪出場権を獲得したが、それに関係していた企業の方は本当に喜んでいた。
東京2020の成功の要件はいくつかあるが、選手がメダルを獲得し国中が涌くことがなんとっても一番手にくる。リオ五輪でまず、メダル獲得ラッシュが実現できなければ、東京2020の成功も怪しくなってくる。そうならないように、個々のアスリートの競技力を高めるため、企業がきめ細かな支援を行う。その重要性について、今日訪れた企業の方から教えてもらったような気がした。
いずれにしても、これからが勝負である。東京2020の成功が夢物語にならないように、スポンサー以外の企業も工夫を凝らして、支援をしてほしいと願っている。

October 26, 2015

写真日乗2015/10/21~ハロウィンに想う~

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撮影:2015/10/12 於:横浜市・鶴見
Leica M Monochrome Ultron 35mm f1.7 VM

ハロウィンは、万聖節の前夜祭であるから、10月31日、これは毎年変わらないのだが、それまでの間に商魂たくましく、売れるものは売ろうということになる。ハロウィンの主役は、パンプキンなので、カボチャを使った料理やスイーツを提供する店が増える。
でも日本であれば、カボチャは夏、収穫するものである。私が中学時代に蒸気機関車の撮影で長期遠征した九州の土産は日向カボチャである。あのような重いものを3つもリュックの底に新聞紙に包み、横浜まで持ち帰ってきた。その美味しさは、今でも記憶に残っている。
それを10月に食すのは、疑問符が付くのである。保存技術も、40年前とは比べものにならないが、やはりカボチャは夏、食すに限る。もちろん冬至にカボチャを食する文化がある日本であるから、長期保存の利くカボチャを秋の主役にするのは悪いとは言いがたいのだが、季節ごとに特徴ある農産物が手に入る日本ならではのハロウィンの主役を考えても良いと思う。
そういえば、通勤の道すがら、ザクロの実が爆ぜて道でつぶれていた。昔なら、子供達がちょっと拝借して味わったザクロは、今や見向きもされないのか。
季節感のない食生活は、食文化を廃れさせる。

October 17, 2015

写真日乗2015/10/14~免疫力を高める~

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撮影:2015/10/14  於:東京・大手町
Leica M Monochrome Ultron 35mm f1.7 VM

月刊 文藝春秋の最新号にて、川島なお美さんの癌死に関する近藤誠氏の寄稿文を読んだ。うなずくことしきり、逆に腑に落ちない部分も多々あったが、総じて癌治療に関する現在の問題点を指摘しているように思う。既に近藤氏の寄稿文には批判をする人達がいる。その太宗は、セカンドオピニオンを求めに来た川島さんの情報の漏洩、守秘義務違反である。その世界のことのその筋の人に解決してもらうとして、癌治療の世界は手探りの状態、なにが良くてなにが悪いか、医師によって正反対の見解を聞くこともあるので、近藤氏の意見もその反論も鵜呑みにしてはならないだろう。
癌治療をする医師とこれまで2度ほど接したことのある私であるが(私は癌だと診断されたことはないが)、彼らはまだ癌がどのようなものか全容を知らないまま治療方針を決めているということがうすうすわかった。発症する身体の部分によって癌の性格は様々であり、転移の可能性もずいぶんと違う。切除してしまえば、再発の確立の低いものもあれば、かなりの確率で再発するものもある。
癌の治療としては、手術による切除、ラジオ波による焼き切りの他に抗癌剤や放射線治療などがあると聞かされているが、いずれも依然として確実な治療方法ではない。抗癌剤は、健全な細胞まで痛めてしまうので、身体が弱る、仕事はもとより日常生活にも苦しむことになりかねず、癌は小さくなっても、他の病気、心身の不全を引き起こすことになりかねない。癌は死んでも、心身が衰弱するということもかなりの確率であるのだ。
所詮、癌は自らの身体のなかで発生した細胞だ。それならば、無理な手術をしたり、投薬という異物を入れる治療などを行わず、免疫能力を高めつつ、うまく付き合った方が良いのではないか。そのことを近藤氏の寄稿文から痛感した。普通に生活している者でも、毎日多数の癌細胞が身体の中で発生しているといわれている。それが巨大化しないのは、まさに私たちの免疫力のおかげなのである。癌のステージによっては、まな板の鯉にならざるを得ないが、そうならないように、多少脚は痛くても、私は走って身体を強くし、免疫力を高めていきたい。

October 16, 2015

写真日乗2015/10/13~ワールドカップ3勝の意義~

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撮影:2015/10/12  於:横浜市・鶴見
Leica M Monochrome Ultron 35mm f1.7 VM

地味ながら見事な勝利だった。またしてもボーナスポイントは取れなかったが、このワールドカップで1勝はしたいというアメリカの執念をかわすうまいゲームコントロールだったと思う。この試合で活躍した早稲田の藤田について、J Sports の解説をしていた清宮が、「ラグビー偏差値の高いプレーヤーだ」と評した。「気の利いたプレー」とも言っていたが、ウイングながら、接点周辺でボールにからむプレーができると、日本代表の得点能力が上がることを証明した。
これで3勝、しかし勝ち点で南アフリカの16点、スコットランドの14点を上回ることができず、プール敗退となった。過去3勝をして決勝まで続くトーナメントに進めなかった代表チームはない。勝ち点制で争われるプールでの戦い方として、ボーナスポイントの獲得がいかに重要かが分かった。少なくとも、4トライ以上を取るゲームプランを練る必要があるが、そのためには、バック3のプレーヤーがフォワード周辺でプレーできる状況をつくり出すことが必要であり、今日の試合は、一つの可能性として、よく分析しておかねばなるまい。
8強は、南半球4チーム、北半球4チームとなったが、4強に残りそうな北半球のチームはアイルランドだけだろう。それでもアイルランドには、初優勝の可能性が大いにある。切れのある身体でフェーズを重ねる攻撃は、日本も学ぶべきであろう。

September 23, 2015

写真日乗2015/09/17~蕎麦屋での縁~

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撮影:2015/09/13 於:横浜市・鶴見
Leica M Monochrome Ultron 35mm f1.7 asph.

今日は10年来、仕事で付き合っている大学の後輩のお誘いで、世田谷の蕎麦屋で夜、会食した。蕎麦はもちろん本格的な十割蕎麦だが、日本酒に合う様々な料理に舌鼓を打った。家族的な雰囲気の店だが、ここ界隈ではかなり有名で、昼時には外に行列ができるという。もちろん、店内で仕入れた蕎麦の実を挽き、打って出してくれるのだが、今日は福井県産の蕎麦で、独特の風味があった。時間がないときはいわゆる立ち食い蕎麦屋で胃袋を満たす私だが、こうした店で食べることは年に何度もない。ゆえに、お酒も飲み過ぎに注意し、最後に出てくる蕎麦を堪能した。
招待してくれた彼は、第一子を1年前に授かったばかり。おとなしい男の子で、なかなか笑い顔を見せてくれなかったが、何枚か写真を撮った。店の奥さんが、その男子のお母さんと姉妹で、画家でもあっり、作品が飾られていたが、私の写真をiPadで見て、「ほしい」という。額装して、可能なら飾ってもらおうかと思っている。これも何かの縁だろう。

September 17, 2015

写真日乗2015/09/15~わが庭造りのリズム~

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撮影:2015/09/13 於:東京・自由が丘
Leica M Monochrome Ultron 35mm f1.7 asph.

秋の訪れが早く、秋雨の降雨が平年よりかなり多い9月だが、わが家の庭から2階ベランダの軒下まで伸びたゴーヤが次々と実を生らせている。猛暑が続いた8月の半ばから一気に気温が下がったが、実は猛暑の時期は暑すぎて、その後の気温が下がった状態が、ゴーヤの生育、特に花つき、実生りにちょうど良かったのかもしれない。もちろん、盛夏のときに生っていたような大きなものは望めないが、小ぶりでみずみずしいゴーヤが毎日、数本収穫できる。
今年は、白ゴーヤを含めて3種類の種を購入、5月に発芽させ、6月に植え付けたので少々遅れ気味だった。それが、今になって豊作となる結果をもたらしたようだ。
家の庭であるから、農薬は使わないのが原則だが、これまでも、使わなくても済むような取り組みは試行錯誤で行ってきた。まず、肥料に化成肥料を使わないことである。化成肥料を使うと虫が集まり、農薬散布が必須になる。わが家ではEM菌を糖蜜で増やしたぼかし肥料(ぬかベース)を野菜くずや雑草、選定した草木の葉なのでつくり、それを毎年、初夏と晩秋、炭の細かくしたものと混ぜて、庭の土壌に鋤きこんでいるが、それを使うと農薬はほぼ必要がなくなる。今年は、団子虫とナメクジの大量発生で、紙コップに専用の誘引、除虫剤を一カ月ほど入れておいたが、それ以外は農薬を使用していない。
今年の春は、昨年9月に膝を怪我して、あまりデザイン的に練らずに球根や一年草を植えたが、春先の気候が良く、それこそ百花繚乱の庭となった。それを長らく鑑賞していたため、ゴーヤの植え付けが遅れたわけだが、来年も春の花をじっくり楽しみ、少し遅らせ気味にゴーヤを育ててみようかと思っている。






September 14, 2015

写真日乗2015/09/13~大成功のノット・マーラー3番~

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撮影:2015/09/13 於:東京・自由が丘
Leica M Monochrome Ultron 35mm f1.7 ASPH.

久しぶりの東京交響楽団定期をミューザ川崎で聴いた。このところ、土日のアフタヌーンコンサートやサマーミューザといった軽めの企画でミューザには来ていたが、ノットの定期となるといつ以来か。就任記念のマーラー9番以降、あまり印象に残る演奏を聴いていなかったので、この久しぶり感は格別のものがある。
「ノットの指揮は、あっさり目」という印象が、音楽監督就任後の演奏にはあった。「こんなはずではないな」と感じつつ、ノットの登場するコンサートのチケットは確保してきたが、昨年9月の左膝前十字靭帯損傷・手術で、マーラーの「千人の交響曲」という、ライブでは一生に一度聴けるかどうかというチャンスを逃してしまった。今日は、マーラーの3番であるが、これも一生に何度聴けるか確信の持てない楽曲である。しかも、ノット氏の音楽監督の任期が2026年3月まで延長されることになり、マーラーがその間、どれほど演奏されるかも分からなくなった。音楽監督といっても、1シーズンに4回来日、合計8週間指揮するだけとなると、過去にやった大曲はまずやるまい。「千人」にしても3番にしても、他のマーラーの交響曲のように、さくっとリハーサルをして完成させられるような楽曲ではないので、一度は成功を収めたとしても再演は興行的にも難しいはずである。
ということで、リハビリトレーニングの厳しい週末日曜日だったが、自宅周辺でのランニング、自由ヶ丘でのマッサージとはしごして、昼食も取らずにミューザにやってきた。会場はほぼ満員、地元の、この楽曲の長さ、複雑さを知らない人もかかなりいたようで、遅れて到着したり、6楽章すべて聴かずに途中退席したり、というような場面にも出くわしたが、東京近郊のコアなクラシックファンが大勢詰め掛けていることは、肌感覚で強く感じることができた。
マーラーというと、今年1~2月を第1期として始まった山田和樹・日本フィルのティクルスが話題となっている。私も第1期は、3番のみ聴くことができた。リハーサル不足のずいぶんと雑な演奏で、それでもブラボーの嵐に困惑したが、小沢征爾以来のブザンソン優勝者というメディアの評判を確認、共有したかった人々が無定見に聴いた結果だと、今になれば思う。実際私も、その程度の認識しか、山田には持っていない。
来期は4~6番の交響曲が組まれているが、1月に1曲というペースなので、リハーサルも十分にできるはずで、私は懲りずにチケットを確保している。
これほど、マーラーが日常的に演奏される国はいま、日本くらいだと思うが、いたるところにジキルとハイドのような二面性が表出する音楽がなぜ日本で愛されているのであろうか。それは日本人の表面上の穏やかさ、あるいは最近良く話題になる社会的な品の良さ、マナーの良さとは対極にある、ある種、秘められた激しさ、あるいは醜さというものに訴える音楽ではなのかと思う。特に3番は、3楽章までが激しい起伏の、はじめて聴いた者には予想もできない展開を持つ楽曲であり、そのあたりをノットがどう処理するかに興味があった。
今日の演奏は、私の想定に範囲ではあったが、起伏を抑える、激しさも優しさも抑え目のあっさり目の演奏で、「このまま終わったら残念だな」と思うほどだった。
しかし今日は、メゾソプラノに藤村美穂子さんが登場、ホールの雰囲気を一変させる力量を持つ歌手を迎えるための前座的演奏が3楽章までだったのかもしれない。マーラーのいうところの「夏の朝の夢」なのだから、基本的には甘美なのだが、それは当然、非現実的で、ときに激情を引き起こす事態に戸惑う。そうした夢を見ている人の感情を大きな起伏で表してしまえば、長い楽曲だけにオケのバランスは崩れ、団員の疲労感も極限に達してしまうだろう。聴衆には、4,5楽章のメゾソプラノのソロ、合唱で酔わせ、6楽章は一気にオケの力を誇示するような構成、というのがノットの狙いだったのではないか。
おそらくそれが、ライブのやり方なのであろう。バーンスタインなどで聴いたねっとりとした演奏は鼻から期待はしていなかったが、「これもマーラー3番」ということを納得させられた。
音楽的には、このホールの音響をうまく生かしたバンダの配置(ポストホルン、児童合唱団は上階客席に)で、見事な3D音響となっていた。私は、2CB2列目右側で聴いていたが、特に真上から降り注いでくる「ビム、バム、ビム、バム・・・」という少女たちの合唱と前から押し寄せてくるオケの合奏の絶妙なバランスがすばらしかった。ノットの指揮もさることながら、コンミス大谷さんの集中力ある統率はさすがである。彼女がコンミスを務める時のこの交響楽団の演奏は締まることを再確認した。
そして、ノットが指揮棒を下ろすまで、拍手もブラボーもない静寂により、今日の演奏会の成功はより確かなものになった。川崎でこうした演奏会ができるようになったことにも感動を覚えながら、秋風の吹く街をそぞろ歩きつつ帰宅した。

写真日乗2015/09/12~豊かなる土壌と水の土地~

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撮影:2015/09/12 於:横浜市・鶴見
Leica M Monochrom Voigtländer Ultron 35mm f1.7

私くらいの世代で、関東地方で生きてきた者には、1986年8月、千葉、茨城両県を温帯低気圧となった台風が通過して大雨が降り、小貝川が決壊した災害を思い出す。稲作地帯であった流域の被害は甚大で、特に農業県である茨城県側の被害が大きかったと記憶している。はたして今回は、その教訓が活かされたのだろうか。同じく関東地方の、とある一級河川から500mも離れていないところで生きている者の疑問である。
約30年前に氾濫した小貝川の歴史を辿ってみると、小貝川はかつて鬼怒川とつながっていた。鬼怒川と合流ののち、そのまま、いまの小貝川が利根川に合流する部分で利根川と合流していたのだが、小貝川と鬼怒川を分離し、あわせて鬼怒川を小貝川が合流する地点より上流で利根川に合流させる工事が行われた。なんと、1600年代前半のことである。
いまでも水海道とされる地点が鬼怒川と小貝川の合流していたあたりで、近くには牛久沼や手賀沼などがある、文字通り、水の豊富な土地である。そこは、栄養豊富な土壌が上流から運ばれてきて、水稲の生産に最高の条件を与えていた。だから何年かに一度の水害にも耐えて、人々は水稲生産を続けてきた。そのあたりの出来事だということは、意外と報じられていない。
いまや、農業とは全く関わりのない勤労世帯がこの土地に住居を求め日常生活を送っているわけだが、その人々はもちろん、このあたりの水の怖さを遺伝子として持ち合わせてはいない。
古来、古老と呼ばれた人は、その土地の風道、水道を言い伝えてきた。その古老がいなくなったいま、数百年前のことを丁寧に掘り起こし、教訓として、記録として、後世に残す必要があるのだろう。常総市の避難指示が遅れたことも問題だろうが、川の近くの平坦な土地に住んでいて、「まさか」と絶句するようなことではまずいのである。
被災された方は、本当にお気の毒であり、全国からの温かい支援を切望したいが、それに応える意味でも、この土地の災害史の編纂に被災者も主体的に係わってほしいと願うのである。

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