日本フィル横浜定期、広上のドヴォルジャーク
日本フィルの第239回横浜定期演奏会(2008年7月5日)は、2007−2008年シーズンの最終公演、一番聴きたかった広上淳一の指揮による演奏会である。
広上は、近年、欧米での評価が高まっている指揮者だが、私自身なかなか聴くことができなかった。「熱狂の日音楽祭」では聴いていたが、やはりリハーサルの時間が限定される音楽祭ではなく、しっかりとした定期演奏会で聴きたかった。
今日選ばれた楽曲は以下の通り、ソリストはピアノの河村尚子である。
ドヴォルジャーク:《スラヴ舞曲集》より第1・2・3・10番
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第4番
ドヴォルジャーク:交響曲第8番
ピアノの河村には申し訳ないが、ベートーヴェンのP協は、最初から期待はしていなかった。やや遅めに感じられるテンポで丁寧な演奏ぶりに好感は持てたが、これからのピアニストだと思う。アンコールのモーツアルトなどは、自己の才能を存分に出そうと努めていたのだろうが、決して音楽的とは言えない演奏だった。モーツアルトのソナタは、一音一音を大切に弾かないと音楽家の本質がみえてこない。
広上のドヴォルジャークは、まさしく快演だった。テンポの取り方が適切で、弦五部と木管が広上の統率のもとよくうたい、金管がほえた。とは言っても派手なパフォーマンスは感じられず、さりげなく音楽が作り出されていくというものだ。
名曲の場合、あまりライブで名演奏に出会えないが、今日の8番は十分、名演奏の範疇に入るものだ。録音がされているのであれば、ぜひアルバムとして世に出してほしい。
1991年ー-2000年の長き間、日本フィルの正指揮者を務めた広上を私は聴いていなかった。このこと自体、痛恨といえるが、これからも広上ー日本フィルのコンビは聴き逃さぬようにしていきたい。
ps:このところ、偶然ではあるがベートヴェンのP協をつづけて聴いている。一緒に聴いているかみさん曰く、「グリモーより河村さんの方が断然良かった。あなた、厳しすぎるんじゃない」と。少し疲れていて、ちゃんと聴けていなかったのかもしれない(反省)。
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