8月の短歌作品
子供
この森にカワセミの棲む赤土の斜面にカワセミ消えてゆきたり
とびながら排泄をするカワセミの瑠璃色いまだ眼裏にあり
つぎつぎと土鳩あつまる風ふかぬ森に通信線のみ揺るる
昨晩の花火の残り、カラムーチョ、オーザックなどの袋、散乱
陽の射さぬ噴水まわりに土鳩二羽ジャンクフード喰ういそがしく喰う
一心に食餌つづける土鳩には〈ニンゲン・コドモ〉とう天敵がおり
土鳩追う子供の足は意外にもはやく花壇に入るまで追う
雨つづく八月、噴水みずを吹く〈二時間限定〉に子供あつまる
足すべらせて子供はころぶ泣き声のひびき土鳩がいっせいにとぶ
動かざる蝉の幼虫まひるまになれどもいまだ抜け殻でなく
成虫にならざるままに死する夕、酔芙蓉の葉はただやわらかく
ノリピーが高相法子となり消える今夏はじめてクマゼミの鳴く


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